そのためにも【ハインリッヒの法則】を理解しよう。
別名【1:29:300の法則】とも呼ばれます。
こちらの方が聞き覚えがあるかもしれませんね。
私も東京のゼネコンにいるときに建設現場でよく聞きました。
労働災害における経験則のひとつで
1件の大事故が起こるまでには
29件の中程度の事故があり
その背景には300件の微小な事故(ヒヤリ・ハット)がある
というものです。
何か大きな事故が起きるときは、運によるものではなく
統計学的に裏付けがあり、怒るべくして起こるといわれています。
微小な事故を可能な限り少なく抑えることができれば、大事故が起こる確率を、最大限に少なくできます。
この法則はビジネスにおける失敗発生率としても活用されます。
対策の答えはシンプルで
①準備態勢:危機が起こることを見越してそれに備える
②対処:危機が発生したときに被害を最小限に食い止めるために、発生の初動から鎮静化まで迅速に対処
③回復:鎮静化した後に信頼回復を行い、再発防止のため対策を講じる
ヒューマンエラーは必ず起こります。
いかにトラブルに気付き、小さいうちに対処できるかが重要です。
そもそも準備態勢がしっかりしていれば、発見・予防への一番の対策にもなります。
ハインリッヒの法則をビジネスに応用する
この法則をビジネスに活用する場合には、
1件の顧客からの「二度と購入しない」とクレームが起こるまでには
29件の顧客からの小さなクレームでの失敗があり
その背景には300件の顧客の不満を見逃していることがあります。
このとき、1件の「二度と購入しない」といったクレームを
「たった一件の報告なのでたいしたことない」
と考えるか
「潜在的な不満があるかもしれないので、アンケート調査などをして確認し対策する」
ことで、将来は大きく変わります。
私もコインランドリーを経営しています。
基本セルフなので、メッセージカードを準備し
何かあった場合には
トラブル内容・ご意見・ご要望などを
を記入していただき、ポストに投函してもらっています。
個人的なわがままには対応できませんが、
不具合などにはすぐに対応・改善できるように心がけています。
中には直接電話で対応させてもらうこともあります。
クレームは改善点に気付くチャンス
ほとんどの顧客は、商品に不満があってもクレームはせず、次から商品を買わないだけになります。
最近はサイトなどに評価の採点などがあるので、悪い評価をつけて終わりです。
何が不満だったのかは分かりません。
そう考えると、クレームを伝えてくれたお客様はありがたい存在であると思います。
クレーム対応は非常に神経を使う仕事ですが、改善策を教えてくれていると考えれば、感謝の気持ちを持って接することが大切です。
クレームは期待値が高い事への裏返しでもあります。
真摯に対応し改善することで、また利用したいと考えていただける方が多いです。
不満から満足に変われば、ギャップ効果もあり大きな顧客になり得ることがあります。
コインランドリーでは、ありがたいことに今のところ大きなクレームはありません。
内容は使い方が分からないといった電話が多いです。
対策として、
✅上下式の乾燥機には、間違えないようにわかりやすく色分け
✅機器の写真入りの取り扱い説明書を作成など
しかし、ご高齢の方はなかなか読まれず、口頭で説明していたのですが、
最近では常連の方が説明してくださるなど、地域の方々に助けられています。
本当に感謝しかありません。
準備態勢・対処・回復の事前準備が大切
日頃から危機管理の対策を行う上で重要なことは
✅準備態勢
危機が起こることを見越してそれに備えること。
危機が起きた時の具体的な対処方法を検討したり、
体制の整備やシチュエーションをしておくことが重要です。
✅対処
危機が発生したときに被害を最小限に食い止めるために、
発生の初動から鎮静化まで迅速に対処すること。
✅回復
鎮静化した後に信頼回復を行い、再発防止のため対策を講じること。
以上、当たり前のことのように感じますが
意外にできていない人は多いです。
そもそも準備態勢がしっかりしていれば、発見・予防への一番の対策になります。
当然、ミスやヒヤリハットがまったく起きないことはありません。
火種は小さいうちに消火することです。
✅なぜ起きたのか
✅今度どう防ぐか
を考え、全員が当事者意識をもって取り組むことが重要です。
特に中小企業や個人事業主などは、信用や信頼関係が大切ですからね。
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人が受ける印象は「視覚情報7%」「聴覚情報38%」「言語情報55%」である。非言語コミュニケーション(38%+55%)が全体の9割を占める。大切なことは視覚・聴覚・言語情報のすべて統一させること。コミュニケーション上達のため「4つの壁」を知れば、ビジネスシーンにおいては重要な能力が身に付きます。