住宅を新築する場合におけるチェック項目【基礎編】③コンクリート工事

住宅設計

毎日のお勤めお疲れ様です。

この記事を書いている私は、建築設計歴18年です。

副業しながらのサラリーマン歴も4年ほど。

現役副業サラリーマン(一級建築士)として働く傍ら、法人を設立しコインランドリー事業、アパート経営、ボロ戸建再生事業、サロン事業を経営しています。

一級建築士として住宅を新築する皆様に少しでも有益な情報を提供できればと思います。

チェック項目【基礎編】

本記事の内容は③コンクリート工事について解説します。

①土工事・地業工事

②鉄筋工事

③コンクリート工事

この記事を読むと、住宅新築における最低限のチェックポイントが知ることができます。

上物ははっきり言って後から補強などの改修はできますが、基礎においては難しいです。

自分の目でしっかりと住宅が完成するまで見学することが重要です。

あなたのお悩みに“ネコノテ”お貸しします。

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③コンクリート工事 チェックポイント

注)現場内に入る際には現場管理者の立ち合いの元、安全には十分注意ください。

鉄筋工事が終われば、次はコンクリート工事になります。

チェックポイントとしては

・コンクリート打設前に現地の最終確認

鉄筋やゴミなどのくずが落ちていないか?

防湿シートの破れはないか?

サイコロブロックやスペーサーでかぶり厚さはとれているか?

鉄筋同士は結束線(針金)にて縛ってあるか?(床に組まれた鉄筋の上を歩いてみると分かります)

アンカーボルトやホールダウン用アンカーは設置されているか?

設備配管は設置されているか?

・注意事項

鉄筋の上を歩く際に、交差した下側の鉄筋を踏まないように注意しましょう。

結束線が切れてしまいます。かぶり厚さの不足など施工不良の原因になります。

上側の鉄筋を踏むように気をつけてください。

事前に型枠などに散水し湿潤状態にすると型枠解体時にきれいに仕上がります。(水たまりができるほどの散水はダメです)

・コンクリート打設

打設時のポイントとしては、バイブレーター(棒のような機械)によって常に締固め作業が行われているか確認してください。

バイブレーターで適度な振動をあたえると、液状化によりコンクリート密度を高め、不要な混入空気を除去し、骨材が均等に分布した、強度が高く かつきれいなコンクリート構造物 (製品) となります。

これの出来により後の施工不良に大きく影響します。

打設時の大雨は問題ありますが、多少の雨であれば施工する場合が多いと思います。

本来は打設中のコンクリートの中に水が入ると、強度低下の原因になるので、日にちをずらしてもらうほうがよいです。

※コンクリートが固まったあとの雨なら湿潤養生の代わりとなるので問題ありません。

・打設後の養生

“養生”とはコンクリートが硬化するまで、適切な環境を保つことです。

コンクリートは適切な温度管理、湿潤状態(水分で湿った状態)を保てないと、強度の発現が遅れることや、ひび割れが起きやすくなります。

コンクリートの強度発現で最も適切な環境が

温度が20℃±3℃の水中

となります。上記の環境にて養生することを、標準水中養生といいます。

話が難しくなるので本題に戻りますと

一般的な養生方法として注意することは

・硬化初期の期間中に十分な湿潤状態に保つ

・適当な温度に保つ

・直射日光、外気などの侵入に対して、露出面を守ること

・振動および外力を加えないように保護すること

上記を満足するために

・シートや保温シートなどで覆い水分や温度を維持する。(シート養生)

・散水または噴霧を行い水分を供給。(湿潤養生)

のような対策をする場合が多いです。

特に夏場などは急激に乾燥しやすいので、注意が必要です。

・型枠の解体

コンクリートが硬化すれば腰壁などの型枠を解体します。

木造工事仕様書では、普通ポルトランドセメントを用いる場合の型枠の存置期間は

・気温15℃以上の場合は3日以上

・5℃以上15℃未満の場合は5日以上

とされています。

また、公共標準仕様書では、コンクリートの初期養生においては、コンクリートの部分が2℃以下にならないよう養生することとされています。

工期が厳しい現場によっては次の日に型枠を解体するなどの場合があるので、ご注意ください。

・コンクリートの状態確認

基本的には目視での確認となります。

ポイントとしては

・ひび割れ

ひび割れの状況により様々な原因が考えられます。

乾燥収縮、温度変化、コンクリート打設不良、型枠の養生不足、かぶり厚さ不足など

現場管理者に状況を確認してもらうようにしてください。

・ジャンカ

コンクリート打設時の締固めに不良があると発生します。

小さなものであればモルタル補修や、叩くと砂利が剥落するなどジャンカがひどい場合には一度ハツリとり、無収縮モルタルを充填します。

鉄筋が露出するなど、ジャンカが深い場合には、コンクリートを打ち替える必要があります。

・空洞

こちらもコンクリート打設時の締固めに不良があると発生します。

補修方法としてはジャンカと同じ方法となります。

・コールドジョイント

打ち継ぎによるコンクリート同士のつなぎ目の施工不良です。

継ぎ目が一体として施工されておらず、強度の低下や雨水などの侵入による劣化の原因となります。

縁切れがはっきりと確認できないなど軽微な場合は、一般的にポリマーセメントモルタルをはけ塗りして対処します。

縁切れが確認出来る重度のコールドジョイントは、漏水など耐久性に問題が発生しますので、ひび割れの補修に準じて行うことが良いと思います。

一般的な補修方法は、まず内部側のコールドジョイント部をUカットし、そこにシーリング材を充填します。次に外部側からエポキシ樹脂接着剤を注入して行う方法があります。

以上で③コンクリート工事の説明は終わります。

住宅を新築することは人生において一度きり!しかし、現場管理者からすれば数ある物件の一棟にすぎない!

工事中の雰囲気をただ見学するのと最低限の知識を持って現場を見学するのでは、大きな差となります。

住宅を新築するのはほとんどの方が人生において一度きりです。

有名ハウスメーカーも実際に施工するのは下請け→孫請けなどが施工することが多いです。

業者任せではなく、どんどん現場に行って現場管理者にいろいろ聞きましょう!

最初にいろいろ聞かれると、現場管理者もこの施主は知識があると認識し、施工において注意するため手を抜くことはなくなります。

現場管理者が表面上は愛想がよくても知識があるかは話してみないと分かりません。

”お任せします”のスタンスではいけません。

”あなたにとっては人生一度きりの新築住宅ですが、

現場管理者からすれば年間数棟担当する内の一棟にすぎない”

のですから。

日頃の業務に疲れ果てた現場管理者の意識とはそのような場合が多いです。

当然、真面目にされている場合が多いと思うのであしからず。あくまでジョーカーを引いた場合の話です。

それではGlory Days!