毎日のお勤めお疲れ様です。
この記事を書いている私は、建築設計歴18年です。
副業しながらのサラリーマン歴も4年ほど。
現役副業サラリーマン(一級建築士)として働く傍ら、法人を設立しコインランドリー事業、アパート経営、ボロ戸建再生事業、エステ事業を経営しています。
一級建築士として住宅を新築する皆様に少しでも有益な情報を提供できればと思います。
チェック項目【基礎編】
本記事の内容は②鉄筋工事について解説します。
②鉄筋工事
この記事を読むと、住宅新築における最低限のチェックポイントが知ることができます。
上物ははっきり言って後から補強などの改修はできますが、基礎においては難しいです。
自分の目でしっかりと住宅が完成するまで見学することが重要です。
あなたのお悩みに“ネコノテ”お貸しします。
②鉄筋工事 チェックポイント
注)現場内に入る際には現場管理者の立ち合いの元、安全には十分注意ください。
防湿フィルムが終われば、次は鉄筋を組んでいきます。
チェックポイントとしては
・異形鉄筋
十字に交差して配筋されていると思います。
結束線(針金のような物)にて交差部の鉄筋同士を縛ります。
作業員が鉄筋の上を通行しますので、踏み込んで結束線が切れている場合があります。
ご自身で鉄筋の上を歩かれる際には交差部を踏むようにして歩いてください。
交差部の下にある鉄筋を踏むと結束線が切れてしますので注意ください。
・溶接金網(ワイヤーメッシュ)
すでに格子状に組み立てられた鉄筋となります。
溶接金網同士の重ね代は150mm以上必要です。
(金網の目が100mmの場合は1.5マス。目が150mmの場合は1マスの重ね)
・サイコロブロック
四角いブロック状の物です。
地面にブロックを置いて、その上に鉄筋を敷きます。
地面と鉄筋にすきまを作り、そこにコンクリートを入れるためです。
・スペーサー
丸いプレスチックでできています。
鉄筋に引っ掛けて、型枠(木の板)とのすきまを作ります。
【豆知識】
上記のようにすきまをつくることを”かぶり厚”といいます。
鉄筋をコンクリートにて規定の厚さほど保護しないとコンクリートの耐久性に影響します。
よくコンクリートがはがれて中の錆びた鉄筋がむき出しになっているのはそれも原因にあります。
・アンカーボルト
基礎と木造の土台を緊結する重要な金物になります。
配置確認のポイントとしては
・筋交いが取り付く柱の端部
・土台同士の接続部
・出隅柱の端部
・その他2.7m以内に設置
・ホールダウン用ボルト
耐震住宅において大変重要です。
平屋だから不要というのは間違いです。
建築基準法によって明確に定められています。
特に角の柱端部、筋交いの端部にあるかを確認しましょう。
詳しくは現場管理者に聞いてください。
知らない現場管理者は信用できませんので注意ください。
・設備配管の貫通部の鉄筋補強
斜めに配置された鉄筋となります。
汚水配管などの貫通配管は径が大きいため開口補強が必要です。
既製品の補強材を使用することも可能です。
100mm以下は基本的には補強が不要ですが、基礎の状況にもよりますので気になる場合には現場管理者に相談しましょう。
・人通口部の鉄筋補強
斜めに配置された鉄筋となります。
建屋完成後、床下点検口から潜って人通口を通ることで建屋全体の基礎を確認でき、また設備配管を点検・改修するために設けられた開口部です。
以上で②鉄筋工事の説明は終わります。
住宅を新築することは人生において一度きり!しかし、現場管理者からすれば数ある物件の一棟にすぎない!
工事中の雰囲気をただ見学するのと最低限の知識を持って現場を見学するのでは、大きな差となります。
住宅を新築するのはほとんどの方が人生において一度きりです。
有名ハウスメーカーも実際に施工するのは下請け→孫請けなどが施工することが多いです。
業者任せではなく、どんどん現場に行って現場管理者にいろいろ聞きましょう!
最初にいろいろ聞かれると、現場管理者もこの施主は知識があると認識し、施工において注意するため手を抜くことはなくなります。
現場管理者が表面上は愛想がよくても知識があるかは話してみないと分かりません。
”お任せします”のスタンスではいけません。
”あなたにとっては人生一度きりの新築住宅ですが、
現場管理者からすれば年間数棟担当する内の一棟にすぎない”
のですから。
日頃の業務に疲れ果てた現場管理者の意識とはそのような場合が多いです。
当然、真面目にされている場合が多いと思うのであしからず。あくまでジョーカーを引いた場合の話です。
それではGlory Days!