毎日のお勤めお疲れ様です。
先日、知り合いの高齢の方が土地値以下で200坪の土地を不動産会社に売却するという相談を受けて、理由を伺うためお邪魔しにいきました。
あわよくば自分が購入しようと思っていましたが、結果、購入はできず・・・
無念です。この土地の規模のアパートが建設できれば、もう本業は辞めていたと思います。
神様からまだ副業サラリーマンとして働くように命じられたのだと思い、日々精進したいと思います。
それにしても【無知】であることは、強者に食い物にされる恐れがあるので、そのことについて深堀りしたいと思います。
この記事を書いている私は、副業しながらのサラリーマン歴4年ほど。
現役副業サラリーマン(一級建築士)として働く傍ら、法人を設立しコインランドリー事業、アパート経営、築古戸建再生事業、サロン事業を経営しています。
本業プラスアルファの副業を始めることで、将来的に“福”業に変わることを夢見て、恥ずかしげもなく実体験を伝えていきたいと思います。
あなたのお悩みに“ネコノテ”お貸しします。
【無知】のままだと強者に食い物にされ言い値で奪われる
相続した土地を売却して現金化することはよくあります。
今回は某市の中心部にある200坪の土地でした。
路線価を計算しても10万円/坪、実勢価格でも15万円/坪以上は価値のある場所なのですが、売り主は近くの自宅に高齢で一人で住まわれております。
息子たちも遠方にいるため相談できず、土地勘が分からないため7万円/坪で売却できないかと不動産会社に相談したとのことでした。
その不動産会社は最初は買い手を探しますといって、すぐに6万円/坪なら弊社で買い取りますと言ってきました。
さすがにそれでは安いと言ったら6.5万円/坪でどうですか?と提案してきたとのことです。
地元でも大きな不動産会社です。
みなさん、どう思いますか?
完全に売り主が【無知】なため足元をみて交渉していますよね?
土地などの「相場」=「価値」を把握していないと恐ろしいことになります。
例えば、ペットボトルジュースなどの「商品」はある程度の相場の価値=150円程度を理解しているため、ジュースを1,000円も出して買うことはないですよね。
でも、山に遭難してのどが渇いているところに同じジュースが1,000円で販売していたら、自分の命のほうが大切なので買うと思います。
高くてもそれだけの「価値」があるからです。
そのような土地の「相場」=「価値」を把握するものとして「固定資産税路線価」があります。
しかし、あくまで基準的な価格なため、必要な土地であれば1,000万円で買おうとも、不要だと思えば10万円で買っても詐欺ではないのです。
知り合いの方なので騙されているのではないかと思い、一度直接話を聞くためすぐに伺いました。
そのとき私はすぐにでも7万円/坪☓200坪=1,400万円なら買う気でおり、車の中でアパートの間取りを色々考えていました。
この規模のアパートができれば流石に会社を辞めようかな・・と甘い考えもしていました。
某ハウスメーカーの土地活用の見積書を見て驚愕する
伺ったあと、話を聞いていると、急に売ろうとした理由は「自分の家が倒壊するかもしれないから、現金化しておきたい」とのことでした。
実際、家を拝見させていただくと、築年数は古いですが綺麗にされており、構造的には全然問題ありませんでした。
仕上げなどの表面に多少のクラックが入っているのを、危険な状態と思っていたようです。(もしくは誰かにそう説明されたか?)
また、高齢のため元気なうちに売却して、老後の足しにしたいとのこと。
そこは売らずに、その土地を利用した資産運用のほうが良い気がしますが、大〇ハウスや大〇建託といった大手メーカーからも提案があったそうです。
中身を見せてもらうと、自分の思う工事費の2倍程度の金額になっていました。
建設した瞬間に、メーカー側はほぼ利益が確定しています。
それからサブリースで手数料をとっていくのだから、地主の儲けは少ないはずです。
このあたりも、有名なメーカーに依頼すると「安心感」があり、疑うことを考えないようです。
高齢者の「お金」への固定概念の強さを知る
結局、アパートを建てても自分がいなくなると、息子たちは近くにいないため、管理できないので、売却することを選んだようです。
そして、不動産会社は地元では大きな会社で安心できるし、他に駐車場を貸している件でお世話になっているので、そのままお願いしたいとのことでした。
「家は健全なので売却を急ぐ必要もないし、老後の足しを考えるのであれば坪13万円とかで様子をみて売りに出したほうがいいのではないか?」との提案もしました。
が、たぶん不動産会社から、「売れるときに売却しないと次はないですよ」的なことを言われたのだと思います。
本人も安く売ることに納得しているし、私も横取りして揉める気はありませんでしたので、「不動産会社にご希望の7万円/坪にするように再度お願いしてください。」と伝えそのまま帰りました。
しきりに相続した土地で儲けては申し訳ないと言われていたので、「お金」に関する固定概念がすごく強かったです。
安く売却し損をして現金化するより、資産運用したほうが効率はよいのですが、理解してもらえませんでした。
「借金」=「悪」
であり
「知名度」=「安心」
するほうに任せたほうがよいみたいです。
たぶん不動産会社は200坪を7万円/坪で購入して
・アパートを建設
・そのまま高額で転売
・50~60坪程度に分筆して売却
いずれかを実行すると思います。
知り合いなだけで、そこまで付き合いの深い方ではなかったので、今回はチャンスを逃してしまいました。
今後、その土地がどのように利用されるか不動産会社の動きを注視したいと思います。
それではGlory Days!